「雪女の事情」

-赤龍の巣-
予想通りだが、やはり下は溶岩、中の温度もとんでもない状態だった。

「くっ……やはり暑いな。皆、大丈夫か?」
「大丈夫です……でも、なるべく早く終わらせましょう。」
「そだね……羽衣ちゃんは大丈夫そうだけど。」

大粒の汗を流す雪乃と幽羅に対し、羽衣は平然としていた。
……なるほど、炎や熱の耐性が高いのか。過去との因果とは恐ろしいものだ……

「えっと、僕はその……ほら、前の事もありましたし……」
「……そうだったな。よし、では行くぞ。」

道中、問題なく進んでいった。だが、雪乃の状態はあまりよくなかった。
引き返すよう言ったが、本人はまだ大丈夫と言う。この時点で、嫌な予感がしていたのだが……

「てやぁっ!……よし、ここ一帯は終わった……む、雪乃は何処に……」
「あ……あれっ……!?」
「む、どうした幽羅……こ、これは……!?」

こんな場所に水溜りが……そしてそこに落ちていたのは、雪乃が着ていた巫女服……

「も、もしかして雪乃さん……融けた!?」
「そっ、そんな事がありえるかっ!!何処かに居ないのか!?」
「で、でもこれ、雪乃ちゃんが着てた服だよっ!?」
「い、一体何がっ……!?」

その後、一旦離脱し館に戻ると、そこに雪乃が倒れていた。
……やはり、雪乃はああ言う所で戦わせてはいけないようだ……

雪乃さん一発ネタ。雪女が暑い所に居るとこうなるんです。多分。
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